ベルギー陶芸便り

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カテゴリ:陶芸徒然( 33 )

ベルギーレースとの共演

ブルージュの街もクリスマスマーケットがオープンし、マルクト広場にもスケートリンクが設置されすっかり冬模様になってきました。

さて、ブルージュマルクト広場に面している鐘楼の左側に面した通りにあるブルージュレース専門店Rococoさんにて、クリスマス期間中器を展示させていただいています。
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外の通りから見えるショーウィンドウに2箇所
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店舗の中にもコーナーを作っていただいています。
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展示の相談に伺ったとき、作品ファイルを見ていただいて、オーナーさんが和食器の方に特に興味をもってくださったのが意外で、どのようなコラボになるのか楽しみにしていました。
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ブルージュにお立ち寄りの際は、是非覗いてみてくださいね。

Rococo
http://www.rococobrugge.be/
Wollestraat 9
8000 Brugge
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by rihaya | 2011-12-01 21:44 | 陶芸徒然

デルフト陶芸職人

ヨーロッパのあちこちにみられるブロカント(フリーマーケット)、私の住む地域でも夏になるといろいろな場所で頻繁に開催されます。

今回は、ブルージュ市内のある通りで開かれたブロカントで気になる逸品を見つけました。
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目にはいったのは、額装されたタイル。

近づいてよく見てみると、陶芸職人が描かれているのです!
2枚並んで売られているタイルシリーズ、隣には天文学者が描かれたタイルが置かれています。
出品者のおじさんに聞いてみたところ、本物のアンティークではなくてレプリカものだけど
デルフト製であること、おそらく当時の職業シリーズとして連作タイルとして製作されたのだろうということ。
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(タイルの裏側)
言い値は5ユーロ。
レプリカだしどうしよう。としばし悩んだのですが、
本物のアンティークを手に入れられるはずがないしレプリカであろうと、
今後陶芸職人タイルにもう一度お目にかかれることがあるだろうか?そう考えると
ここで出会えたのもご縁かな?と、手に入れることにしました。
価格交渉をするのが醍醐味なのかも知れませんが、言い出せず、そのまま言い値で。

大きな車輪のついた蹴轆轤で壺を作っている様子が描かれています。
家に帰って、埃の付いたタイルと額縁を掃除し、さて、どこへ飾ろうか?と検討中です。
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by rihaya | 2011-08-29 05:36 | 陶芸徒然

Gelukkig Nieuwjaar !! あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

昨年10月に、ようやく自宅アトリエに電気窯のための高圧電流が開通し
本格的に自宅での制作を開始しました。
数回の素焼き窯を経て、12月にようやく初窯を焚くことが出来ました。

昨年日本に里帰りをしたときに、宮島を訪ねる機会があったので
新しい窯のために、有名な杓子に「火の用心」と書いていただきました。
同じく宮島で見つけたミニ樽酒と、鎌倉・鶴岡八幡宮の御神酒をお供えして
窯にはもちろん、左馬を入れて!

今年はこの新しい丸窯君を仕事の相棒に、たくさんの作品を作っていこうと思います。
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by rihaya | 2011-01-02 23:55 | 陶芸徒然

オープン・アトリエ・デー

2007年にアントワープ王立芸術アカデミーを卒業して以来、夜間学校の陶芸クラスに籍をおいてアトリエを使わせてもらったり、貸し窯を利用しながらほそぼそと活動を続けてまいりました。
制限がある中での制作に限界を感じ、ブルージュの自宅にも自分のアトリエをもとう!と決めたのが昨年の春。
物置として使っていたガレージをアトリエに改装することから始まり、電気窯を設置するための高圧電流の申請などを進めてきました。
なかなかスムーズにことが進まないのは、ベルギーのお約束。
とにかく窯が使えるようになるまで時間がかかりました。
あちこちへの機関への許可申請、予約待ち、工事待ち、審査待ち、ダメ出し、エトセトラ。
秋までの完成を目指していたのが、新年になり、春になり、そしてとうとう夏を超えて、今年の9月末日ついに夢がかないました。
めでたく陶芸電気窯のための電源が整ったところで、今は急ピッチで、窯が使える状態になるための準備を進めています。

さて、今週末、10月15日(金)、16日(土)、17日(日)に西フランドル州全域で開催される
オープン・アトリエ・デー「Buren bij kunstenaars '10」に、できたてホヤホヤの我がアトリエも参加します。

このイベントは、ブルージュを州都とする「西フランドル州」在住のアーティストが、それぞれのアトリエを開放し一般公開するものです。展覧会形式のところ、デモンストレーションをするところ、参加形態は様々だと思います。
私は、この場を借りて、試運転を始めたばかりの新しい窯と、完成したばかりの小さなアトリエのお披露目の機会に出来ればと思っています。

3日間とも、14時から18時まで開いている予定です。
ご相談くだされば、開催時間以外の訪問も可能だと思います。

皆様のお越しを心からお待ちしております。
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アトリエ

Blauwhuisstraat 88
8000 Brugge (Sint-Pieters)

info : rihaya@hotmail.com
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by rihaya | 2010-10-12 01:10 | 陶芸徒然

アンデンヌ陶芸ビエンナーレ

ベルギー・ナミュール州にある小さな町、アンデンヌで5月23,24日の二日間にわたって開催された
陶芸ビエンナーレに出かけてきました。

公募のコンテンポラリー陶芸展、陶芸美術館での特別展、陶芸市など、
ポイントごとに色々な催しが開かれています。

インフォメーションセンターでチケットとガイドブックを買って(フランス語で全然読めないんだけど。。)
まずはコンテンポラリー陶芸展へ。
ベルギー・フランスからの参加者がほとんどな中、数名日本人も入選していました。
面識はないものの、みなさんちらほらこちらで聞くお名前。
ベルギー人作家も、知り合いやお馴染みの方から、初めての方まで、興味深く観ました。

特に、このベルギーという小さな国において、陶芸という分野は、さらに小さな小さな存在なので
活気のない狭い世界、と思いがち。(いや、実際にそうなのだけど。)
でも、こうやって、一同に集った作品を見ると、まだ、捨てたもんじゃないかな?
と、また新たな活力を得ました。

それにしても、同じベルギーでも、フランス語圏の情報には疎く、
今回の公募も知らずに過ごしてしまったことを反省。
次回は、鑑賞する側ではなく、展示する側にいなければならないのでは。。。?
と改めて気を引き締めたのでした。

ちなみにこの展覧会は、6月6日まで開催されています。

場所を移して、陶芸美術館。
2階の特別展会場では、台湾からの招待作家さんが
この施設に滞在し、こちらで制作した作品を展示していました。
こちらの美術館の庭には、昔の窯が移築されています。
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ヨーロッパではおなじみの2階建て薪窯。
上下の温度差を利用して、本焼きと素焼きが同時に出来るそうです。
ちなみにこれはは、パイプ工場の窯でした。

さらに足を伸ばして陶芸市へ。
なんとなく、前回来た時よりもこぢんまりと、、縮小されてきているのは気のせい、、かな?
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実は今回、わざわざ200kmの距離を車を走らせてこのイベントを観に来たのは
次回、自分も参加するかどうかの下見の為でもあったのですが、
お客さんは来ているけれど、売れている様子はあんまりないなぁ。。。

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こちらは、比較的目を引いていたオランダから参加のヨランダさん。

会場に訪れる皆さん、陶芸愛好家には違いないんだけど、コレクターではないんですよね。
おそらく陶芸教室で、自分も作られている方がほとんど。
次に自分が何を作るか?を探りに来る方ばかりです。

そんな私も、買うつもりで来ているわけではないので、ひやかしの一部なんだけど、、
一箇所だけ、どうしても離れられない気になるところが、、
あまりにも一生懸命見すぎて、後で写真がなかったことに気づいたのですが、、

様々な動物をモチーフにした、オカリナ&鳩笛作家さん!
可愛さに一目惚れして、じっと眺めていると、音色の実演もしてくれるのです。
これがまた、本当に小さいミニオカリナなのに、音色のいいこと。

結局、牡牛の鳩笛と龍のミニオカリナを連れて帰る事にしました。
5cmほどの、本当に手のひらの中に収まるミニサイズ。
4つの穴の組み合わせでドレミの音階を奏でます。

これから夏にかけて、各地で開催される陶芸フェア。
今年はまた、新たな出会いを求めて色々回ってみようと思います。
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by rihaya | 2010-05-29 18:41 | 陶芸徒然

和と洋の融合

ベルギーでお付き合いしている日本人の方々、
海外生活を送っていくには、楽しいことばかりと言う訳には行きませんが
それでも私の周りには、様々な目的意識を持って輝いている人たちがたくさんいます。

特に、皆さんそれぞれ自分の得意分野を利用して、勉強会を開き
お互いに知識や技術を交換しあう場を持っており、
お互いの知的好奇心をくすぐって、高め合っていく雰囲気に
私自身も、この国で陶芸と言うマイナー分野で独立していく上で
良い刺激と、勇気をもらっています。

そんな中、私の作品の良き理解者でもある友人が、先日素敵なものを見せてくれました。

フランスの伝統工芸・カルトナージュに和の布、ちりめんを用い制作された和モダンの箱。
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なんと、私の器を収納するために作られたオリジナル贈呈箱なのです。
カルトナージュを習っている友人が、先生の指導のもと自作されました。
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私の、今までのカルトナージュのイメージを覆すもので
こんなふうに、和風のシックな作品も作ることができると言うのは「目から鱗」でした。
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こうやって器を収めてみると、なんだかとても高級感ある贈呈品に見えますね。

普段から交流のあるベルギー人のご友人にプレゼントされるのだそうです。
こんなふうな贈り物をいただいたら、箱をあけるのも楽しくなりますね。
センスの良い友人の「和アイテム」の使い方、おもてなしの仕方には
いつも見習いたいアイディアがつまっています。

ちなみに、違う柄の箱も作ってくださいました。
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もともと私も、工作好きで、前から箱作りには興味があったのです。
カルトナージュも、いつか機会があったらやってみたいと思ったことはあったのですが、
彼女の作品を見たら、余計に魅力に取りつかれてしまいました。

わたしも、、カルトナージュ教室の門戸を叩いてみようと思っています。
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by rihaya | 2010-03-04 03:04 | 陶芸徒然

詩人との出会い

 今まで作品作りを通して、様々な素敵な出会いがありましたが
今回のようなアプローチは初めて!

展覧会のオープニングにいらっしゃっていた、はつらつとした老婦人。
いろいろと作品の説明をしたりおしゃべりをして、彼女の目にとまったひとつの作品。

「まぁ!これは!これはつれて帰らなきゃ!」
とたいそう気に入ってくれて、その作品はそのご婦人のもとへお嫁に行くことになりました。

ギャラリーのオーナーさんによると、このご婦人は、オープニングに寄せて詩を読んでくれた
ローラさんの知り合いで、数年前から面識はあったけれど
一度もギャラリーの中にはいったことはなく作品を買うのも今回がはじめて。

自分は現実主義、というオーナー夫人に向かって、すごく楽しそうに笑いながら
「毎日がイリュージョンよ。人生ってイリュージョンなのよ。」
といって、大切に作品を抱えて帰っていかれました。

思いがけないプレゼントをもらったのは、その後日。
覚えのない差出人からの一通の手紙。

そこには、そのご婦人の作品への思い、
そして、作品に捧げる一編の詩が同封されていました。

どうしても、作品を持ち帰らずにいられなかったこと、
普段から、美しいものを見ると、喜びを感じ、時々インスピレーションを与えられること。
そして、今回私の作品によってそれが起こり
その日の晩には紙を取り出して、詩を書いたこと。
翌日にはさらに推敲を重ね、コンピューターに保存したこと。

私の今後の発展を願うとともに、この詩を、今後の人生の中でのお守りにしてくれれば。と。

文中には、今後もずっと長い間、あなたの芸術的発展を見つづけられないことが残念。。
と記されています。

そんなこといわないで!
と叫びたくなるけれど、彼女は70歳くらいのおばあちゃま。
私はまず第一に、常に人生を楽しんで、夢を忘れず、しかもコンピューターまで操ってしまう
発展的なこのご婦人に、大いに驚かされ、なんだかとても嬉しくなりました。

今後もできるだけ長く、この方との交流を続け、見守ってもらえたらいいな。と思います。

*私は詩を訳せるほどの才能はないので
オランダ語の原文のまま、詩を紹介しようと思います。

* * * * *
SCHAAL VAN RI-TSU

bodemblauwe illusies
in ronde diepte gevangen
vloeiend water met de kleur
van bleke luchten gespannen

boven gebieden onontgonnen
windstil aan de zee gehaakt
voel de korrel van hun stranden
als oud Venetiaans glas

schouw de bodem van de schaal
streel met geloken oog zijn wanden
verzink in 't onbestemde blauw
van oeverloze rust

15 Januari 2007 MPV
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by rihaya | 2007-01-22 20:24 | 陶芸徒然

ブリュッセル・プルスギャラリー

ここのところ、私の一番の憧れで
ベルギーの現代陶芸ギャラリーの中でも
最も質の高い展覧会をするプルスギャラリー(ブリュッセル)
に行ってきました。

 褒め称えてはいるけれど、実はこのギャラリーに
実際に足を運ぶのは今回で2回目。
毎回ウェブサイトで作品チェックはするものの
根っからのブリュッセル嫌い(というか恐怖症)により滅多に
ブリュッセルに足を踏み入れることはないのです。
 しかし今回の展覧会はオランダ人陶芸家Wouter DAMさん。
実現はしなかったものの一度、Stage(研修)をお願いしたこともあって、
明日の最終日を目前にして見に行かないわけには行かなかったのです。
彼は、現在私が作品に取り入れようとしている要素を持った
作品シリーズを制作していて、
さらに今回はサイトを見る限り、前まで作っていたシリーズよりも
洗練された感じで、もっと私好みになっています。
研修をお願いした際、ご本人からも
「ベルギーで近々展覧会をするので是非観にきてください。」
とお誘いをいただいていたので、この機会は逃せないな、
と思いつつギャラリーに向かいました。

 到着したのが遅い時間で、最終日の前日ということもあってか
ギャラリーのお客さんは私一人。
心置きなく、あっちから、こっちから、上から下から。
作品の空気を楽しみつつ観て回り、作り方や素材の予想を立てたり
接着部分の観察をしたり。

 Wouter DAMさんは、轆轤でパーツを作った後
曲線の立体造形に作り変えるオブジェを作っています。
 以前の作品に比べて、今回のものは垢抜けたというか
動きのある軽やかな作品に生まれ変わっていて
観ていると心が動き出すような、喜び躍りだすような
感じになりました。
ギャラリストも同意見のようで、以前よりも興味深い作品群
に変わってきたように思います。

 同時に展示されていたドイツ人陶芸家Karin BABLOKさん、
私は初めて見る作家でしたが、彼女もまた磁器土を轆轤挽きし
それらを加工した作品を作っていて、とても繊細なのに
力強いラインと造形で、これまた心動かされるものでした。

 彼女は、アートインレジデンスIN瀬戸で日本に滞在していたこともあるようです。
併設されている資料の中に日本語のインタビュー記事も見つけました。
ヨーロッパ的な雰囲気の作品でありながら
日本人にすんなり受け入れられそうな作風で、文中では”逆輸入”という言葉
で表現されていました。
ドイツではすでに、同世代の陶芸家を代表するような立場にいるようですが
今後、世界的にも注目されていく作家なのでは?と感じました。

 今回の二人の陶芸家。扱う素材は陶土と磁土と異なるものの、轆轤を使った
造形物を作り出す作家達で、新しい轆轤の可能性を見出せる気がしました。
 私が日本で勉強してきた轆轤の技術と、ベルギーに来て学んだオブジェ制作
が融合できるという道を示唆しているかのようです。

 今回は、久々に心を動かされたこの二人の作家、作品群との
出会いのほかに、またすばらしい出会いもありました。

 このプルスギャラリーのギャラリストとゆっくり話しをすることが出来たのです。
このギャラリーのオーナーは、デンマーク人女性。
デンマーク語、英語に加えフランス語オランダ語も操ります。
自身もデンマークで6年、ベルギーで2年と陶芸を学んだ陶芸家で
6年前の記念すべきプルスギャラリーのオープニング展覧会が
彼女の作品展だったそうです。
(現在はギャラリストに転向し、作品制作は行っていないとの事。
 無理を言って、彼女の作品の写真を見せてもらいました。
 北欧的デザイン、カラフルポップな巨大カプセル、
 レゴブロックを思い起こさせるようなオブジェ。
 赤、青、オレンジと写真を見るだけでは本当に陶器なのか
 目を疑うような鮮やかな色使いで、特別に工業用釉薬を
 使用したとの事。カプセルの印字部分はデカルコマニー
 (上絵転写シート)を使い、トレードマーク?のリス
 マークがとってもキュートでした。)
 彼女自身のセンスが良い為、このギャラリーで紹介される
作品が常にハイレベルで洗練されているのだと実感しました。

 「何でも質問してください。」とのお言葉に甘えて
二人の作家の技法、素材を尋ねたり
どのようにして企画展の作品を選んでいるのか
はたまたベルギーにおいての陶芸の未来についてまで
語ってしまいました。
 彼女のギャラリーでは、基本的に常に2人の作家を同時に
扱うようにしていて、前方ショーウィンドウからも見える部分に
有名作家、後方部分に新人作家を持ってくるとの事。
 さらにずうずうしく、自分の作品集を持って来たら
見てもらえるか尋ねてみると
「いつでも持ってきて、とても興味があるから歓迎するわ。」
と、とても温かい言葉。

 新人作家を扱う、といってもこのギャラリーのクオリティーは本当に高く
大抵はある程度すでに活躍されている作家さんたちです。
しかし過去に一度だけ、本当に人生で初めての第1回目の個展
という作家も扱ったことがあるそうで、そのときはギャラリストである
彼女にとってもエキサイティングだったとの事。

 ベルギーで陶芸を学ぶ身である事を打ち明けると
話はベルギーの陶芸の未来の話まで発展し、あまりにも気さくで
話のしやすい彼女の人柄に甘えて、自分の将来の相談
までしてしまいました。

 ベルギーはもともとヨーロッパの中でも陶芸発信地とはとてもいえない
陶芸後進国です。(発展途上とも言い難い。)
彼女も、「オランダはまだベルギーよりはましだけど、
陶芸をするならやはり、イギリス、北欧、ドイツあたりよね。」
との事。
 私に、「なぜあなたはベルギーで陶芸を?」と尋ねつつ
彼女もデンマーク人でありながらベルギーで陶芸ギャラリーを
開いている身。 似たもの同士?
とでも言うかのように二人で顔を見合わせて笑ってしまいました。

 ベルギーでの陶芸を学ぶ環境、特に美術大学の状況は
年々縮小傾向にあり、悪くなるばかりで
「ギャラリーも、美術学校も運命共同体。
 美術学校がなくなったら、新人も育たなくなり
 いい作品が生まれなかったら
 ギャラリーで扱える作品もなくなる。
 ますます陶芸離れが進めば
 お客さんもいなくなる…。」
 彼女も、現在のベルギー陶芸の現状を危惧しています。

ベルギーだって、日本のように大人の趣味としての陶芸教室は
どこも大盛況なのです。
 それではなぜ今、新人育成の専門機関に閑古鳥が鳴いているのでしょうか?

 話は少しそれますが、美術大学での教育についてのシンポジウムに
先日参加してきて、そこで少しそれに関わるような話題が出ました。
パネリストはオランダの二つの大きな美術専門機関の学長で
いわゆるアートインレジデンスとして利用できるような
学校とはまた別の枠の機関です。
もちろんそれらの機関は「アーティスト」として参加するものであって
一から学ぶことができる施設(学校)とは全く異なるのですが
彼らの意見としては、なぜアートにディプロマが必要なのか?
学士、修士はまだいいとして、アートにとって「ドクター」という
称号は何を意味するのか?とした上で
自分達の施設の特徴を説明していました。
 今ここに来て、(特にベルギーにおける)美術大学の意味を
見つめなおす時期に来ているのかもしれません。

 ギャラリストの彼女は、プルスギャラリーのオーナーである傍ら
ブリュッセルのラ・カンブルでも教鞭をとっているそうです。
 私の通うアントワープ王立アカデミーの陶芸科が今年の私の学年の
卒業を持って幕を閉じること、同じくアントワープにあるセントルーカス
の陶芸科も同時に閉鎖する事実に彼女はたいそう驚き、
ますますベルギーの陶芸の未来を心配していました。
というのも、ラ・カンブルでも状況は似たようなものがあり
今のところ閉鎖するとの噂はないものの
全学年合わせても10人しか学生はいなくて
淋しいばかりとか。

 また、私は来年に卒業を控えベルギーで陶芸を続けていくことを
決意したところ。このベルギーにおいてどうやってアプローチ
していけばよいのか?というのは最近の最大の関心事です。
 陶芸専門のギャラリーを経営する彼女にとっても
状況は決していいとはいえないようですが、最後には
「私達が、立ち向かって切り開いていきましょう!」
と笑顔で送り出してくれました。

 日本にいたときは、ギャラリーを訪ねると、時折作家さんや
ギャラリーオーナーとお話する機会があったり、
時には、人生相談をしたりすることもあったのですが
今回ベルギーに来てこのように心のままに話が出来たのは
初めてのことです。
ベルギー人だから、とかデンマーク人だから、ということではなく
きっと彼女の人柄によるものなのだと思いますが
こんなに素敵な人もいるんだなぁと
今回はすっかり、彼女のファンになってしまいました。

 いつかはこのギャラリーで発表できれば、と
大きな目標をひそかに胸に刻んで。
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by rihaya | 2006-11-21 05:07 | 陶芸徒然

ちゅー

今週の土曜日は、学校の年に一度の一般公開日で
今日当たりからあちらこちらで、作品の展示作業が行われています。

私も、自分のアトリエの片付けをして
作品展示準備をしていました。

アトリエの長く使われていなかった棚の整理などもしていて、
ごちゃごちゃと置いてある金具やらねじやら、
ガラクタのような道具類を片付けていました。
ちょうど目線の上に取り付けられている棚で
なかなか掃除しにくいのですが、
その棚の上に見慣れない道具も置いてあって

(なんだろう、これは何の道具かな?)

(ぼろぼろの皮の袋のような。。)

かつては何かの道具であったものの
なれのはてかな?

なんて思いつつ、
おもむろにそれを手に取ると。

(・・・・・・・・・・・。 っ!ちゅーーー!)

。。。
。。。ひからびてぺったんこになった ねずみ でした。(涙)
。。。

あー、久々に心臓に衝撃が走るくらい驚いた。

そして、悪気はなかったのですが
通りすがった女の先生に
そのときの状況説明とともに
びっくりして放り投げた ねずみ君 を見せると
同じように飛び上がるほどびっくりさせてしまいました。

その後は、直ちにお湯と石鹸で手洗いなさい!と
職員室の給湯室に強制連行。
しっかり洗わせていただきました。

ちなみに学校のオープンデーは
3月18日土曜日 午前10時から午後5時まで。
アントワープのHogeschool Antwerpen全校で
一般公開が行われています。
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by rihaya | 2006-03-17 06:01 | 陶芸徒然

ワークショップ 自作窯

 本日は丸一日、ワークショップに参加してきました。
自作で、テストピース用の窯を作る企画です。

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本当に小さな窯で、耐火レンガ10個で出来ています。
窯の内寸も耐火レンガが一個入る程度、本当にテストピース焼成しか出来ません。
しかし、市販のテストピース用の窯を買うことを考えたら、
1/2~1/3のコストで製作できること。
家庭用コンセントで使用できること。(*ベルギーは220Vです。)
消費電力は、アイロンとほぼ同じ2000Wぐらいだそうです。

本当に簡単なつくりになっているので2時間ほどで本焼き焼成が出来てしまいます。
大きな窯で焼いたときと同じ焼成結果が得られないというデメリットがありますが
それ以前に、自作の釉薬に間違いがないか
(基礎釉薬に計量ミスなどないか、予想の発色と大きく違っていないか、等)
わざわざ大きな窯で焼成しなくてもすぐに結果を得られることが出来ます。
実際に、10:00~17:00まであったワークショップ中に
2回の試験焼成を行うことが出来ました。

今回は、この窯の基礎構造、古典的な窯、世界の窯などの特徴
様々な耐火材料についての講義を受けました。
さて、次回は参加者で分担して材料調達をし、
実際に自分で窯を製作します。

初自作窯♪次の講座が楽しみです。
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by rihaya | 2006-02-25 03:24 | 陶芸徒然
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ベルギー在住陶芸家 津田梨早の活動・制作日記


by rihaya
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