ベルギー陶芸便り

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カテゴリ:展覧会 2006( 4 )

ロバの門 開かれる

色々あったけど、なかなか記事に出来なかった出来事のひとつ。

今年の夏にブルージュで開かれたマルチカルチャーイベント
”KUNST OPENT POORT” 「芸術が門を開く」に参加してきました。

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8月26日、27日の二日間、文化交流グループSint-Annaの主催で
ブルージュ在住及び関わりのある「外国人」の展覧会が行われました。
場所は、ブルージュの外堀にある門のひとつ-Ezelpoort-ロバの門。

この門は、中世ブルージュが繁栄していた時代
市内と市街を結ぶ関所のような役割をしていました。
その歴史的価値のある史跡が20年程前、展覧会も出来る文化施設として
完全に修復されたそうです。
しかし、
修復されてから今日まで、この門が使用されることはありませんでした。。

この門を買い取って修復をしたのが民間企業だったからか、
この門がこういった目的で使用できることを、おそらく誰も知らず
ブルージュ市民ですらこの門の中に入ったものはいないのです。

今回の展覧会の主催者の一人のフィリップさんは
5世代以上前からブルージュに住む本当のブルージュっ子。
ブルージュの歴史についても研究していて、
とにかく詳しく、いろいろなことを知っているのですが
その彼も、今回はじめてこの門の中に入る!と興奮気味でした。

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私も、外から眺めたことは何度かありましたが
中に入ってみると意外に広い!
ぐるりと狭い石の螺旋階段で2階に上がると、明るくて広い大きな部屋が3室ありました。

しかしながら、20年前に完全修復されたとはいえ
20年間誰も使わなかった場所。
特に2階は誰も足を踏み入れず、埃が5cm以上たまっています。

今回の参加者達は、まずこの門の掃除をするところからはじまったのです。
柱の煤を払って掃除機をかけて、鳩が住んでいたらしい痕跡を消し、、
何度も水を流してブラシで床をこすり。。
どれだけの黒い水が出たでしょうか。
窓もきれいに磨き上げ、丸一日大掃除をしました。
参加者というのは、もちろん外国人たちだから
私にとっての文化交流はこのときから始まっていたのでした。
全員がボランティアで「何かお手伝いできることはありませんか?」と
どんどん参加者が訪ねてきます。
みんなで作り上げていくという感じがして
とても清清しい時間でした。
たまたま私は早い時間に到着し、主催者からだいたいの掃除の様子を聞いた後
主催者は展覧会用の機材を取りに出かけてしまったので
門に残ったのは私一人。
後から続々と参加者である外国人たちが到着するのですが
指示する人がいないから、気付いたら私が掃除番長になっていました。
ムードメーカーのコンゴ人ムルメが、
「掃除のことなら、全部リサに聞いて!彼女がボスだから!」
なんて調子の良いことを言うものだからよけい。

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展覧会当日は、みんながそれぞれの民族衣装を着てきたり
(私も浴衣で参加)アフリカンミュージックのコンサートがあったりして
通り過ぎる人たちも立ち止まり、イベントを楽しんでいたようです。

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私は2階の真中の部屋で7つのピーナッツシリーズの展示をしました。
新聞の取材も来て、自分の作品の前でポーズを撮った写真入りの記事が
De Zondag という、パン屋さんで日曜日に無料配布している新聞に載り
思わぬよい思い出に!
この新聞、取材した日の次の日には店頭に並べられていて
私は知らなかったのですが、私のお向かいの家に住むおじさんが
朝パンを買いに行ったついでに手に取った新聞に、私が写真入で載っているのにびっくりして
わざわざうちまで記事を切り抜いて届けてくれたのでした。
「君が陶芸やってるなんて、知らなかったなぁ」なんて、
とっても嬉しい出来事でした。

二日間で約1500人の人が訪れ、大成功に終わった展覧会。
今までの展覧会とは一味違う、貴重な体験になりました。
今後も、このようなイベントに参加していけたら、、と思っています。
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by rihaya | 2006-10-24 04:01 | 展覧会 2006

地方自治体主催の公募展

長いことブログをお休みしていました。
この間にも色々とお伝えしたい出来事があったのですが、そのうちゆっくり書こうと思います。

先日は、ベルギーの地方自治体が主催する陶芸の公募展に参加してきました。
教授から案内をいただき、こういうのを経験してみるのも面白いかもしれないと思って
どういう傾向の公募展かなど、何も分からないまま
作品を抱えて会場へ潜入してきました。
小さい規模の公募展のようで、事前の申し込み用紙もないし
いきなり作品を運び込んで会場設置するというもの。

昨年作っていた作品は、1点物ではなくたくさんのピースからなるオブジェ作品なのですが
一番最新作の”Water”という60ピースからなる作品を持っていきました。

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どういう場所に設置するかも分からなかったので、選定ミスかな、、
とも思いましたが、場所にあわせて自由に組み合わせが出来るものなので
どうにかなるさ。。という気持ちで。

審査会場は市役所で、結婚の儀や会議、選挙などが行われる部屋に設置するとのことで
思った以上に場所がない!
しかも、平日はそういった場所柄いろいろな人が出入りするし仕事をするから
安全性に問題のない場所で、、との事。
私の作品は、最低でも1×2メートルぐらいのスペースは必要なので
市役所の人と、色々話し合って場所を確保しました。

私のほかにも、一人だけ同じように床を使った大きい作品を持ってきている人がいて
その人は、事前に電話で場所を確保していたとの事。
なるほど、、
そういうことも可能なのか、と勉強になりました。

大賞はひとつ、1000ユーロで市が作品を買い取るというもの。
その他にパブリック賞としてひとつ、審査員が選んだ十数点の作品の中から
市民の一般投票で選ばれるそうです。

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私は今回、このパブリック賞の候補としてエントリーされ10月末日まで
結果を待つことになりそうです。
(札には、審査員注目作品と書かれています、その札を頼りに
 訪問者が投票用紙に記入します)

先週金曜日が、この公募展のレセプションパーティーで
ここで審査結果が発表されました。

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この会場の参加作品を見たり、実際に参加者と話しをして
それぞれの公募展に、それぞれの特色があると思いますが
今回は、だいたいの傾向をつかむことが出来ました。

大賞の選出方法、1)市が買い取るということ。2)あまり大きな規模の市でないこと。
が大きな鍵になっていたと思います。
つまり、大掛かりな作品(しかも作家本人以外の設置が難しいもの)は
選んでも市が保管に困ってしまうということ。
こういったところには、1点物で勝負するほうが有効であるように感じました。

実際に賞を取ったのはコンパクト(で美しい)。
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ドイツの有名な作家が同じようなものを作っている、、とか
審査員の学校の生徒だ、、とか
いろいろな言葉が飛び交ってはいましたが
納得できる結果でした。

今回の展覧会、週末のみ一般公開されています。
お近くの方は是非投票を!(笑)
(へんぴなところにあります)

Prijs van Buggenhout

Buggenhout市役所
Nieuwstraat 2 9255 Buggenhout
(ゲントとメッヘレンの間ぐらいの場所です)

展覧会:10月6日~29日
毎週土日、14時~19時まで

*当日、カメラを忘れて携帯のカメラにて。
画像が悪くて残念です。。
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by rihaya | 2006-10-11 08:02 | 展覧会 2006

人とのつながり

今、ブルージュの隣町Oostkampと言うところで陶芸の展覧会を行っています。
先週金曜日は、その展覧会のオープニングパーティーがありました。

イースターの連休も終わってしまい、学校も始まっていたのですが平日の作品搬入、
オープニングとなりブルージュアントワープ間を行ったり来たりです。

小さな田舎町のオリジナル・ソファー工房”SEDIA”。
そのショールームギャラリーでの展示で、お話をいただいたときは正直言ってあまり期待していませんでした。
しかし、一緒に展示する予定のコラージュ絵画の作家さんに会い、実際に展示会場に行ってみると
オーナー夫婦もとても気さくな方でギャラリーも素敵なところでした。
なんといっても、手作りソファーのセンスがいい、すわり心地が良い。
手作り&オーダー物だから、結構お値段もよいのだけど、、
こんなソファーオーダーしてみたいなぁ。 と思わせるようなものばかりです。
このギャラリーでは数ヶ月ごとに平面と立体の作家を招待して展覧会を開いていて、
ブルージュ界隈では結構知られているようです。

ショールームでの展示と聞いて、どのような会場作りができるのか、はじめは不安があったのですが、
こちらでは、 ”ソファー工房の宣伝のための余興”というよりは、”モダンな室内を想定したようなギャラリー”という感じで絵と立体が自然に溶け込む空間を作ることが出来ました。

オープニングパーティーのために、スピーチをしていただく方とも事前にお会いして、
自分の作品のこと陶芸との出会いや考え方などお話させていただきました。
とても勉強熱心な方で、私にまつわるスピーチ原稿を書くに当たって、
わざわざ詳しい日本のガイドブックを図書館で借りてきて色々と日本の文化について予習されていました。
特に、田舎町でもあるためこのギャラリーでは初のアジア人参加とのこと。
そんな意味でも、ちょっと特別な感じがする、とオーナー夫妻も言ってくださって、ちょっと緊張します。

オープニングパーティーでは、少しがんばって?
着物を着ていきました。
やはり、生で着物を見るのは初めてのベルギー人も多く喜びの(?)リアクション、面白かったです。
ブルージュの知り合いには、浴衣を披露したことはあったので
「今日は絶対、違う着物を着てくるって思ってた!」と、にっこりウィンクされました。
(ベルギー人には、実はこの日が自分ひとりで着付けをした
 初めての日だったなんてことは、ばれなかったみたいです・汗)

まだ、ベルギーに来て3年半知り合いもそんなに多くないけれど
たくさんの友人達が駆けつけてくれて、本当に素敵なオープニングパーティーでした。
いつも、かわいがってくれるブルージュのアカデミーの仲間達、
久しぶりに会えた友人達、アントワープから駆けつけてくれた友達、
人とのつながりって、こんなにも大切なものなんだな。と
また一段と実感した日になりました。

作品展は、6月30日まで開催しています。
ブルージュ近隣に遊びにいらっしゃる機会がありましたら
是非、このソファー工房「セディア」にもお立ち寄りください。

Zetelbedrijf "SEDIA"
Stationsstraat 41
8020 Oostkamp

Open:火曜~土曜日 9:00~12:00 14:00~18:00
     *日・月 休
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by rihaya | 2006-04-25 07:01 | 展覧会 2006

4月の展覧会

 3月にはいっても、雹が降ったり雪が降ったり。
ベルギーはなかなか春に近づきません。

春に向けて、ひとつ展覧会の予定が決まりました。
西フランドル地方の、ブルージュの隣町オーストカンプ(Oostkamp)にある、
オリジナル・ハンドメイドソファーを扱うギャラリーSEDIAにて
水彩コラージュ作品を作るベルギー人アーティストと2人展を行います。

このギャラリーでは各月、平面と立体の作品の企画展をしていて
地元界隈では知られているようです。
(とは言っても、地元民以外にはマイナーな場所ですが。。)

オープニングは4月21日金曜日
レセプションパーティーは20時から。
興味のある方、ぜひご一報ください。
招待状など送らせていただきます。

SEDIA
Stationstraat 41
8020 Oostkamp

また、WEB-SHOPの うつわSHOP-BBPさんにて新作うつわを発表中です。
こちらのほうもよろしければ覗いてみてください。
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by rihaya | 2006-03-07 23:02 | 展覧会 2006
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ベルギー在住陶芸家 津田梨早の活動・制作日記


by rihaya
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