人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ベルギー陶芸便り

rihaya.exblog.jp ブログトップ

Omhelzing

Omhelzing_d0049017_017481.jpg


Omhelzing_d0049017_018629.jpg


Omhelzing_d0049017_0182811.jpg


Omhelzing_d0049017_0184965.jpg


Omhelzing_d0049017_0191472.jpg


Omhelzing_d0049017_0193183.jpg


Omhelzing-オランダ語で抱擁と言う意味があります。
# by rihaya | 2010-02-15 00:27 | Works 2005

陶芸との出会い~歩み

私の陶芸との出会いはずいぶん昔まで遡ります。

幼少の頃より、陶磁器鑑賞が趣味の両親に連れられて、全国各地の窯場を巡る旅をすることが多くありました。
小・中学生時代には、陶芸作品そのものには興味を持たなかったものの、登り窯や穴窯、土間のある趣ある工房、職人さんの轆轤を挽く後ろ姿、不思議な形の道具類。。。そんな非日常的な世界にほのかな憧れを抱くようになっていきました。

高校入学時に、学校に陶芸室があることを知り、「鑑賞するもの」だと思っていた陶芸が身近に体験できることに驚きつつ、そこで初めて粘土に触れます。
初めは、周りの友達に冷やかされるほど下手くそだった立体造形、それでも粘土の感触が忘れられなくて、いつしか毎放課後陶芸室に足を運ぶようになっていました。

高二の冬、進路を決める時期にきて、生涯を陶芸とともに歩むことを決意。
地方の窯業地や芸大・美大に憧れもありましたが、環境と校風に納得して入った付属校より
そのまま内部進学して玉川大学文学部芸術学科(現在は芸術学部)にてさらなる陶芸の世界を追求して行きます。

大学4年間、プラス専攻科生として1年間の計5年間、技術の向上にひたすら夢中になって毎日轆轤に向かいます。しかし、卒業間際になって、「”表現すること”とはなんぞや」と言う根本的な疑問の壁にぶつかり、自分探しが始まります。

卒業後は陶芸講師なども経験しますが、まだ、学ぶべきことがあるのではないか、自分には足りないものを探るべきではないのか、そう考える内に居ても立ってもいられなくなって、とある御縁で誘われた「ベルギー」という土地に飛び込んでみる決意をします。

「陶芸」という見地から言えば後進国のベルギー。
なぜ陶芸を目指していながら有名な窯業地を選ばなかったのか、それは誰もが感じる疑問だと思います。
でも、私に必要だったものは、さらなる技術の研鑽よりも、自分を知ること、世界を知ることだったのです。

初めは数カ月の滞在のつもりで来たベルギー。
ご縁があったのはブルージュでした。
手探りで探っていくうちに、地域の夜間美術学校の陶芸アトリエへ通うようになり
そこの先生の勧めもあって、こちらの美大に進学することも視野に入ってきました。

ヨーロッパでの一都市での暮らしは、すべてが新しく、まさに「地球の裏側に来た」かのような文化の違いに日々驚き、自分がいかに無知であるかということを知るには十分すぎるほどでした。
そして、外側から日本を知ること、自分のバックグラウンドを考える事、自分の内面を見つめ、向き合うということに関しては最適な環境でした。

数カ月では、その答えは出せないと強く実感した私は、留学を真剣に考えるようになります。

ベルギーをより知るため、この土地をより理解するために習い始めたオランダ語。
この、ベルギー・オランダ語圏では最高峰とされるアントワープ・王立芸術アカデミーに狙いを定めて
翌年、陶芸科を受験します。
当時、まだまだ語学には不安があるものの熱意を買われて合格。
4年間の留学生活が始まります。

とにかく、今までにやったことのないことに挑戦しようと、あえてスカルプチャーセラミクス科を選択。
さらに、アカデミー自体の方針がファインアートに特化しているため、工芸としての陶芸ではなく、純粋芸術としての陶芸として向きあうことになり、ここで初めて、「概念・コンセプト」を真剣に突き詰めることを学びます。

日本でも、ノンカラーの学校で学び、さらなる留学先もノンカラーの場所を選んだこと。
一見ベストではないような選択に見えても、マイペースな私には、何物にも影響されず
本質を見極めるという重要な作業をするには最適な道だったのでは?と思っています。

様々な視点からアプローチしてきた陶芸制作。
それでも、17歳の冬から唯一点変わらない事実は、陶芸が好きだと言うこと。
粘土に触れ合うことに喜びを感じること。
生涯を共にしようと思える存在であること。

そして現在の私がいます。
# by rihaya | 2010-02-13 22:51 | プロフィール

9月のイベントスケジュール

HPのリニューアルを考えてから、ずっと更新を怠っている日々ですが
9月の展覧会の予定をお知らせします。

OUT OF CONTROL 2007:
WERK VAN DE LAATSTEJAARS VAN DE VLAAMSE KUNSTHOGESCHOLEN
http://www.vub.ac.be/cultuur/

オープニングパーティー: 2007年9月1日土曜日 11:00- GalerY'にて
会期: 9月1日-10月5日 平日11:30-17:00

会場:ブリュッセル自由大学 キャンパス内 GalerY' 2F
Vrije Universiteit Brussel
Pleinlaan 2 -1050 Brussel

交通:ベルギー国鉄 Etterbeek駅下車 または
    ブリュッセル中央駅下車 メトロ ( 1A Herrmann-Debroux)
    Petillon 駅下車

KUNSTROUTE IN BRUGGE

オープニングパーティー:2007年9月2日日曜日 11:00-
Duivenslagstraat 19, Sint-Pieters
in het buurthuis De Wissel,
会期:9月2日-9月30日

会場:ブルージュ セント・ピータース市

BASTART Tentoonstelling
http://www.mish-mash.be/beeld.html

オープニングパーティー:2007年9月12日水曜日 19:00-
会期:9月12日-10月12日

会場:Villa Basta
Centrum Zuid 1111, Houthalen-Helchteren

交通:ベルギー鉄道 ハッセルト駅下車 
バス2番、18A番 Houthalen-Helchteren方面
Houthalen mijngebouw駅下車

FRIS V
http://www.jancolle.be/

オープニングパーティー:9月16日日曜日 14:00-
会期:9月16日-10月22日

会場:Galerij Jan Colle in Gent
Jakob van Caeneghemstraat, 16
9000 Gent
# by rihaya | 2007-08-31 17:24 | 展覧会 2007

ベネルクス陶芸ギャラリー

G a l e r i e T e r r a D e l f t
http://www.terra-delft.nl/
Nieuwstraat 7
NL-2611 HK Delft
Nederland
Tel/Fax: 015 - 2147072
E-mail: info@terra-delft.nl

Galerie Carla Koch
http://www.carlakoch.nl/
Prinsengracht 510
NL-1017 KH Amsterdam
tel./fax 020-6390198
E-mail: ckoch@xs4all.nl

European Makers Gallery
http://www.europeanmakers.nl/
Spiegelgracht 2a
1017 JR Amsterdam
tel: +31 (0) 20 622 30 88
fax: +31 (0)20 330 15 88
gallery@europeanmakers.nl

Galerie De Witte Voet
www.galeries.nl/dewittevoet
Kerkstraat 135
1017 GE Amsterdam, Nederland
T 020-6258412
F 020-6258412
info@utn.nl


Kunsthuis Ingrith Desmet
http://users.skynet.be/fb756271/
Kortrijksestraat 33
8501 HEULE - KORTRIJK (België)
0032 (0) 495/57.61.55
kunsthuis.ingrithdesmet@skynet.be

Centrum Goed Werk
Moerbeekstraat 86
9870 Zulte
Belgium
>tel.: +32 (0)56 60 98 05
fax: +32 (0)56 60 79 35
e-mail: tania.de.bruycker@pandora.be

http://www.centrumgoedwerk.be/

Kunsthuis Panta Rei
http://web.mac.com/miekevancalbergh/iweb/PantaRei/Home.html
Philipstockstraat,16 Brugge 8000
info@kunsthuispantarei.com
# by rihaya | 2007-05-22 06:46 | アートリンク

詩人との出会い

 今まで作品作りを通して、様々な素敵な出会いがありましたが
今回のようなアプローチは初めて!

展覧会のオープニングにいらっしゃっていた、はつらつとした老婦人。
いろいろと作品の説明をしたりおしゃべりをして、彼女の目にとまったひとつの作品。

「まぁ!これは!これはつれて帰らなきゃ!」
とたいそう気に入ってくれて、その作品はそのご婦人のもとへお嫁に行くことになりました。

ギャラリーのオーナーさんによると、このご婦人は、オープニングに寄せて詩を読んでくれた
ローラさんの知り合いで、数年前から面識はあったけれど
一度もギャラリーの中にはいったことはなく作品を買うのも今回がはじめて。

自分は現実主義、というオーナー夫人に向かって、すごく楽しそうに笑いながら
「毎日がイリュージョンよ。人生ってイリュージョンなのよ。」
といって、大切に作品を抱えて帰っていかれました。

思いがけないプレゼントをもらったのは、その後日。
覚えのない差出人からの一通の手紙。

そこには、そのご婦人の作品への思い、
そして、作品に捧げる一編の詩が同封されていました。

どうしても、作品を持ち帰らずにいられなかったこと、
普段から、美しいものを見ると、喜びを感じ、時々インスピレーションを与えられること。
そして、今回私の作品によってそれが起こり
その日の晩には紙を取り出して、詩を書いたこと。
翌日にはさらに推敲を重ね、コンピューターに保存したこと。

私の今後の発展を願うとともに、この詩を、今後の人生の中でのお守りにしてくれれば。と。

文中には、今後もずっと長い間、あなたの芸術的発展を見つづけられないことが残念。。
と記されています。

そんなこといわないで!
と叫びたくなるけれど、彼女は70歳くらいのおばあちゃま。
私はまず第一に、常に人生を楽しんで、夢を忘れず、しかもコンピューターまで操ってしまう
発展的なこのご婦人に、大いに驚かされ、なんだかとても嬉しくなりました。

今後もできるだけ長く、この方との交流を続け、見守ってもらえたらいいな。と思います。

*私は詩を訳せるほどの才能はないので
オランダ語の原文のまま、詩を紹介しようと思います。

* * * * *
SCHAAL VAN RI-TSU

bodemblauwe illusies
in ronde diepte gevangen
vloeiend water met de kleur
van bleke luchten gespannen

boven gebieden onontgonnen
windstil aan de zee gehaakt
voel de korrel van hun stranden
als oud Venetiaans glas

schouw de bodem van de schaal
streel met geloken oog zijn wanden
verzink in 't onbestemde blauw
van oeverloze rust

15 Januari 2007 MPV
# by rihaya | 2007-01-22 20:24 | 陶芸徒然
line

ベルギー在住陶芸家 津田梨早の活動・制作日記


by rihaya
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31